実際の三国志は魏の曹操を中心とした書籍になっていて中身は日本で知られている登場人物の性格や実力も随分と異なっています。
実際に三国志演義を読んでみると確かにこれだけの戦力や人材で何故、このような結果になったのかが不思議なくらいに思えますが、魏を中心に書かれている本来の三国志を読めばなるほどと思われるシーンが数多く存在します。
温厚で義理と人情の塊のような劉備というイメージがありますが、意外に暴力的なところがあったり、もはや人とは思えない程の能力の諸葛亮も内政面では力を発揮した人物ですが、戦争面では司馬懿や周瑜の足元にも及ばないと言われています。
日本での三国志は、三国志演義をさらに日本人向きに描かれていると言われていますが、それこそが日本人受けする物語になっているので人気のある作品になったのだといえます。このような全く違う角度から観た場合でも充分に楽しめるのが三国志の魅力のひとつになります。
2.三国志は日本では本家中国以上に人気
三国志には立志の夢があることから、日本では本家中国以上に人気がある。三国志演義を元に数多くの小説になったり、経営の指南書から人生訓として説かれたり、漫画やゲームにまでなっている。どのような点が三国志の魅力なのか。
一概には言えないが、読む人にとって必ずその人が魅了される人物が登場していることにあるような気がする。魏の曹操、呉の孫権、蜀の劉備玄徳と諸葛孔明、関羽、張飛といった英雄豪傑が己の信念を賭けて戦う姿に、現代を生きる人達が共感する部分が多いからだと思う。
逆を言えば、現代はそうした男のロマンに生きる姿を表立って出し切れない社会になってしまっているという悲しさがあるように思う。その意味で、三国志は永遠に男の生き方のテーマに迫る魅力を持つと考えている。
先に挙げた英雄以外にも魅力に富んだ登場人物は多い。関羽、張飛ほどに目立たないが趙雲子龍は二人より長く生き、よく戦い、孔明の指示を最も正確・確実に遂行した蜀軍にとって称賛されるべき人物である。一人一人が味わい深い生き方を示している所に三国志の魅力はある。
3.三国志は中国の歴史書
三国志は中国の歴史書で、魏、蜀、呉が争った三国時代について晋の陳寿が著したものである。晋の皇帝に命じられて作成したものではなく、もともと陳寿が自分で著して3世紀末に完成させたもの。
巻数は全部で65巻あり、魏書(志)が30巻、蜀書(志)が15巻、呉書(志)が20巻で構成されている。この歴史書の性質として、魏を正統とし、魏書のみ帝紀を設けている。そして、全体的に記述が簡潔で、内容も三国が公平に書かれてある。
陳寿の死後に正史とされたが、記述がやや簡潔すぎるところを、南宋の裴松之によって注が入れられた。現在刊行されている三国志にはこの注が入っている。また、三国志の魏志倭人伝には邪馬台国の卑弥呼といった古代日本に関する記述がある。
この三国志を基にして、明の羅貫中によって三国志演義という歴史小説が書かれるなど、後の時代には人々の娯楽の対象となっている。現在では漫画や映画、舞台、ゲームなどの題材になるなど、娯楽が広がりを見せている。
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